
僕が弟子入りしたんは十六歳の時です。中学を卒業してから絵のほうの勉強をしてました。うちの親父が師匠ですわ。なにも教えてくれへんかったけど。とにかく写生ばかりさせられました。「絵描いて来い。絵描いて来い」ばかり言われてました。まぁそれが今に役立っているんですかね。そんで、だんだん経験を積んで白色から塗らしてもらってましたね。
そうやってこの世界に入って約四十年。今は九時半くらいに工房に入ってきて、十時前くらいには仕事をはじめて昼飯たべて二十時頃まで、大体十時間くらいここに座って、友禅を挿しています。
こうやって僕らがやってる手描き友禅の魅力っていうのは、やっぱりオリジナルなものが作れるってところじゃないかな。すべて手作業でやっているから絶対同じものはできないしね。また誂えとして、こんな地色、柄でという具合に自分の好みで作ることもできる。
着物って初めは沢山あるうちのひとつでもいいけど、だんだん着てたら自分だけのもんが欲しくなってくるんですよ。そういう要望に答えられるのが僕らの仕事の魅力かな。
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