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京友禅ってのは伝統的に全部、分業でやってるんですよ。金沢の加賀友禅なんかは自分で全部やらはるわけです。だけど京都いうところは、昔から、下絵屋さん、糊屋さん、染屋さん、友禅屋さん、金屋さん、蒸、湯のしとか、それこそ十行程以上の作業が全て分業になっているんですよ。僕のところやったら友禅ばっかり、金屋さんは金加工ばっかりです。悉皆(しっかい)業という仕事があって、その人が順番に職人に仕事をまわしていってくれるんです。

だけどこの頃ほとんど自分でやって作家的に動いている人も出てきましたね。染めくらいを外にまわして、あと糊置きから友禅から金加工からを自分でやるんです。なぜそうなってきたかというと、景気が悪くなってきたからです。全盛期のころは悉皆屋さんがまわしてくる仕事ばっかりやっていたのです。それで食べていけた。でもこのごろ仕事がまわってこないでしょ。それでどうするかというと、顔の広い人とかはツテを頼って自分で仕事を取りに行く。ほんで注文聞いてきたら、自分で全部やってしまう。外に出すと高いから。こういう風に、友禅の業界もルールから脱線してきているわけです。

昔は分業のルールを破って勝手に動いたら他の職人はカンカンになって怒っていたわけです。でも今はなんでもありやからね。何やってもありということはないけど、従来のルールにとらわれない人も京都では増えてきましたね。

技術を伝えるということ。>>>

「自分しか持ってないもの」を作れるのが僕の仕事。|京友禅の分業制、崩壊の危機。|技術を伝えるということ。



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