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やっぱ鯖寿司やないとあきまへんか?

葵祭、祇園祭に時代祭。古くから京都の家庭では、祭の日をはじめハレの日のごちそうとして鯖寿司が作られてきた。鯖寿司自体は、京都に限らず古くから瀬戸内地方にもあったというが、冬が旬である鯖を夏の時期に寿司にして食べるのは京都ぐらいだという。また、京都では他の光モンの魚は嫌がられる割に鯖だけは好まれる、とある寿司屋のご主人から聞いた。京都人は、なぜこれほどまでに鯖寿司にこだわるのか。

かつて鯖は、福井県若狭湾で採れたものを洛北の険しい鯖街道を何交代か繰り返しながら人力で京都まで運んできたという。水揚げした時に鯖にふっておいた塩が、一昼夜かけて洛中まで運んでくる間にちょうど良い加減になり、それを寿司としたのが鯖寿司のルーツである。京都で初めて鯖寿司の商品化を果たしたのは、祇園[いづう]初代の泉屋卯兵衛だ。町衆の間で、既にハレの日のごちそうとして親しまれていた鯖寿司に、寿司づくりのプロとしての技術を注ぎ込み、吟味した材料を贅沢に使うことで、鯖寿司を一段上のものへと高めたのだ。

しかし、夏場の鯖なんて当然時期はずれで旬のものに比べて味も劣るし、手にも入りにくい。それでも京都の街には、真夏の祇園祭の時には鯖寿司を用意するという風習が強く残る。祇園祭が京都の町衆にとって、1年で1番めでたい時期だからこそ、縁起をかついで何としても鯖寿司を用意しているのだという推論も一理あるだろう。

だが、やっぱり京都人はただ鯖が好きなんちゃうかなと私は思うのだ。


[鯖街道 花折 京都本店]
  鯖街道 花折 京都本店
  ※「鯖寿し膳」1,700円
分厚い鯖のキリクチが芸術的なほど美しい鯖寿司が3切れに吸い物と小皿がつく。
鯖の横に添えられた梅酢漬けの生姜はバラのよう。ほんまもんを求めて遠方からこの店を訪れるグルメ通も多い。

   
下鴨神社の西、鯖街道の終着地点に店を構える[鯖街道 花折]。大正2年に京料理屋として創業した後、府庁前、祇園と市内で移転を繰り返し、昭和50年代のグルメブームの到来とともに現在の下鴨の地に、鯖寿司1本の店を構えた。鯖寿司には、若狭湾でとれた鯖、近江米、利尻の良質な昆布など厳選された素材を使い、水のきれいな大津・花折峠の工房で作られたものが毎日市内へと運ばれてくる。

鯖寿司は、水でしめらせた竹の皮でビシっとしめる。時間の経過と共に繊維が縮まってくるという特性を活かしたもので、中の鯖寿司は絶えずまわりから包み込むように押されているような状態となり、一層旨みが増すという算段だ。作りたてよりも一昼夜おいた鯖寿司の方が、味がなじんでおいしくいただける。



[鯖街道 花折 京都本店]
京都市左京区下鴨宮崎町121
■ TEL : 075-712-5245
■ 営業時間 : 9:00AM〜5:00PM
■ 定休日 : 元旦休




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