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おのぞみドットコムきょうはカフェ日和>街が見える場所
きょうはカフェ日和
[caffe Lucca]
六角新京極
映画の街のカフェ。
[レストラン菊水]
川端四条
神の園へようこそ。
[フランソワ]
四条西木屋町
これからも変らない。
[ソワレ]
四条木屋町
自分を深く知るための古喫茶。
[進々堂]
北白川
何かを積み重ねて、自分を作り上げる場所。
 

街にある古いレストランや料亭が伝えるものは、「味」である。テーラーや金物屋が伝えるのは、「技術」だろう。じゃあ、カフェや喫茶店が伝えるものは何なのだろう?

味だろうか? 確かに料理やコーヒーが美味しい店はたくさんあるが、料亭やレストランほどではない。かといって、技術でもない。じゃあ、カフェや喫茶店は、単なるブームにしかすぎないのだろうか。

けれど、喫茶ブームの時代から残る名店はある。新しいカフェの中にも10年後もずっと残って欲しいと思うものもある。

それらのカフェや喫茶店に共通するものは何か。単なる店の雰囲気だけがいいのではなく、街の雰囲気もカフェや喫茶店から味わえるからではないだろうか。

例えば、木屋町にある[ソワレ]には、昭和の歌人・吉井勇が芸者をつれて立ち寄ることもあったという。京都らしい、興味深いエピソードだ。もちろん、今はその光景を見ることはできない。しかし、深く青い[ソワレ]の店内に佇んでいると、その時の雰囲気だけはわかるような気がする。

もう一つ例を。[菊水]を取材中に、面白い言葉に出会った。店長さんが、祇園の街を「神の園」と表現したのだ。つまり天国ということだ。そして鴨川は禊の川で、天国とこの世の境界線なのだという。そう考えると、新しい店が建ち並ぶ河原町と、古いお茶屋が建ち並ぶ祇園のコントラストも説明がつく。

情報誌片手に街を歩いているだけでは、決してわからない。河原町と祇園、この二つの中間点の[菊水]に立って、初めて見えてきたことだ。

街を歩くだけでは見えない風景が、確かにカフェや喫茶店からは見える。それを未来に伝えられるカフェや喫茶店が、いい店として残っていくのだろう。

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