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 |  | | | |  | [ムジーク] 等持院 日常とクラシックを楽しむ大人達のカフェ。 | | | |  | | なぜ人は、カフェや喫茶店で音楽を聞くのだろう。もちろん、昔はレコードが高価だったからという理由があるだろう。けれど今は違う。CDもあればMDもある。わざわざ、カフェや喫茶店で聞かなくても、家で聞いた方がよっぽど安上がりだ。けれど、それでも京都には、音楽を聞かせてくれる喫茶店やカフェがたくさんある。 多分、それは音楽を知るための場所を、人が必要としているからだと思う。 音楽というのは実に多彩だ。知れば知るほど、世の中には色んな音楽があることがわかる。ジャズやクラシック、ボサノバ……。単に種類がいっぱいあるだけでなく、ジャズだけでも色んなジャンルがあるし、クラシックにも色んな表現手法があることがわかる。 一つの音楽を極めようにも、歳をとるにつれて音楽の趣味が変わっていく。若いころはポップスが好きだったのが、歳をとるにつれてクラシックが心地良く感じる。人によっては、アジアやアフリカの民族音楽に惹かれる人もいるだろう。 人はそうやって色んな音楽を聴くことで、自分自身がどんなリズムに感動して、どんな音色を心地良く感じられる人間であるかを探っているのだと思う。 そんな時必要なのが、音楽を知るための場所だ。それが、家族と居間で聞くクラシックだったり、アイドルのコンサート会場であったり、高校の教室での友人との会話であったり、そして時には名曲が流れるカフェや喫茶店でのマスターとの会話であったりするのだ。そういう場を通して、自分がどんな音楽が好きになれる可能性を持っているかを探っているのだ。 京阪出町柳駅前のジャズ喫茶[LUSH LIFE]では、こんな話を聞いた。 昔、ここでは時給100円か200円でアルバイトに働いてもらっていたという。カウンターしかない店内は、2人もいれば事足りる。バイトを雇う必要などない。なぜそうするかというと、学生がぜひバイトをさせて欲しいと願うからだ。学生達の目的は、アルバイト料ではなく、マスターと身近に接してジャズの薫陶を受けることなのだ。そうやって、学生達は自分がどんな音楽に感動できる人間なのかを模索していったのだと思う。 名曲が流れるカフェや喫茶店に足を運ぶのは、リラックスするだけが目的ではない。店に流れる音楽をどう感じるかによって、新しい自分を発見することだ。 そんなことを繰り返しながら、人は音楽と共に歳を重ねていくのだと思う。
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