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なんか疲れたな。
そう思うと自然と[猫町]に足が向く。北白川通からニョキっと生えた1本の細い抜け道に、吸い込まれるように曲がる。ノスタルジックな外観は、「ずいぶん遅かったね」と、ずっと自分を待ち続けていてくれたような安心感を覚える。店内に入ると、外の喧噪とはうって変わって静かで穏やかな空気が流れている。日常からふっと不思議な空間に入り込んでしまう、萩原朔太郎の散文小説『猫町』の主人公そのままの気分だ。
この店には、そわそわ料理を待つ人も、もくもく料理を食べる人も、そそくさと帰る人もいない。人としゃべったり、本を読んだり、音楽に耳を傾けたり。みんな、ただ静かに時が過ぎていくのを楽しんでいるようだ。そんな雰囲気はカフェというより、セラピーのよう。
ランチタイムには奇をてらわない家庭的なメニューが揃い、心がホッと落ち着く。日替わり惣菜と、ごはん、サラダが盛られたワンプレートメニューの「今日のおひるごはん」とパスタとカレーが、ランチタイムの3本柱。中でも人気の「猫町カレー」は、何時間も煮込まれたカレーと、さっと素揚げされた野菜の取り合わせが絶妙。トッピングされたナスやインゲン、ブロッコリーは、揚げることによってぐんと甘みもアップしている。繊細な食感も大きな魅力。ホロリと崩れた野菜を後に、スパイスの香りが爽やかに広がる。イキイキした旬の素材が疲れたところに、エネルギーをピンポイントで補充してくれる。だから、思いのほかなが〜く時間をかけて味わってしまう。
時間帯や気候などを考えてセレクトされた音楽や、座り心地のよい古いイスなど、 [猫町]を構成するすべてのものが用意されたようにしっくりとなじむ。
店を出るとそこにはいつもと変わらない風景が流れている。けれど、何かちょっと違う。そう思うのは、入った時より心が軽くなっている自分がいるからだろう。
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・猫町カレー 野菜 900円
・今日のおひるごはん 1000円
・猫町パフェ 750円
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猫町
京都市左京区一乗寺築田町100-5
075-722-8307
11:00AM〜10:30PM
火休
カード:不可
駐車場:なし
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[猫町]
北白川
日常の隣にある素朴な贅沢 |
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