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[一善や]
修学院
本物とは何か、それを追求し続けました。 |
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この取材が終わってから、ひとりでケーキを食べに行くことが多くなった。それまでは、男ひとりでカフェでケーキを頬張るなんて、みっともないと思っていた。それ以上に、極上のスィーツを食べた時に、そばに誰かを感じられないのは、とても寂しい。食事というのは誰かとわかちあってこそ、本当においしく感じるものだと思う。そんなこともあって、ひとりでカフェでスィーツを頬張るなんてことはなかった。
けれど、今回色々話を聞いてからは、ちょっと考えが変った。
[一善や]では、極力装飾を省いたシンプルなスィーツがそろう。かといって、地味なわけではない。お皿の上にのると、まるで懐石料理のように華やかに感じる。これは、オーナーが、独立前に素材の良さと季節感を大事にする和食にふれたことがきっかけだという。
[MATSUNOSUKE]では家庭的で濃厚な甘みのあるケーキを提供しているが、これもアメリカのパーティでホームメイドのケーキに感動したオーナーの体験がもとになっている。
どれも、作り手の過去の体験や感動、こだわりが小さなケーキの中にぎっしりと詰まっている。そんな話を聞いた後、カフェでひとりでケーキを食べるのが寂しくはなくなった。なぜなら僕の感じた感動は、過去に作り手も感じだものだからだ。
そして、今日も僕は、店長が感じた感動をわかちあうために、ひとりでカフェへと足を運ぶ。
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