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Q、店の雰囲気にすごく威厳があるというか、上品な空気が流れていると思うのですが、そういったものはお客さんによって作られるものなのですか?それとも店が作っていくものなのですか?
後者だと思いますね。常連さんだけが来る店、常連さんだけが入れる店というのがあります。喫茶店には特にそういう店が多いです。そういった店には、独自の暗黙のルールみたいなものが色濃くあります。うちはそういう店にしたくありません。初めてのお客さん、数十年来のお客さんなど、幅広い方に来ていただきたいと思っています。そうした時に必要になるのは、最低限のルールやマナーだと思います。
公共の空間を見ず知らずの他人と共有するわけですから、聞くに堪えない会話とか、家の座敷であるかのような振る舞いはご遠慮願っています。時には声をかけてやめていただくこともあります。必要以上に杓子定規で禁止するというわけではありません。ここでは非日常的なくつろぎを味わっていただきたいので、そうした趣旨を理解した行動をお客さんにも願っているのです
。
Q、くつろぐことと、他人に気を遣うということはなかなか両立しがたいことだと思いますが、どう考えたらよいのでしょうか?
店の雰囲気と、自分の気持ちと、隣に座る他人の気持ちとの折り合いだと思います。バランス感覚というか。隣のお客さんの空気を、そして店の空気をおしはかりながら、それを乱さない程度にくつろぐ。自分がくつろぎたいから、誰が何と言おうと好き勝手にする、という態度は、同時に他人にもそれを許すことになります。結果的に、めぐり巡って自分のくつろぎが乱される、という事実に気がつくべきだと思います。自分がされて迷惑なことは何かを考えれば、自ずと必要な振る舞いも決まってくると思います。
スタッフの動きに関してもそうで、お客さんに快適に過ごしてもらうにはどうしたらいいかを考え、動けばいいと教えています。マニュアル通りの対応は、人を不機嫌にさせることもあります。制服もその一環で、クラシック音楽に合うように、店の雰囲気に合うようにシックな服装にしています。15年から20年を基準にして店の雰囲気はどこか変わります。それに応じて、制服も変えています
。
Q、折り合いとか配慮、ということで言えば、木屋町周辺の環境も同じ問題を抱えていますよね。
木屋町や花見小路は、昔は風情があったのに、今ではどこの街にでもあるような歓楽街になってしまったと思います。雰囲気に似つかわしくない、ケバケバしいネオンが光る風俗店。テナントに空きがでれば、場所を問わず出店します。行政も、ビルの高さにばかり目を光らせて、俗化していくこのあたりの変化を考慮しなかった。世の中にはあらゆる産業やあらゆる仕事があっていいと思います。お客さんさえいれば、商売が成り立つわけですから。職業差別を言いたいのではなく、棲み分けが大切だと思うのです。営業場所を限定するとか。自らの営業利益が他人への配慮に優先するようになる社会は、堕落した社会だと思います。京都の街が、気配りや敬意の失われた街になっていくのは悲しいことだと思います。
フランソア喫茶室
京都市下京区西木屋町通四条下ル西側
075-351-4042
10:00AM〜11:00PM
無休
コーヒー500円 |
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