真剣な会話

アメリカやドイツでは、決してできないことを求めて。伝統文化の奥深さが私を成長させる。[町家ステイ 庵] ミガーヒ ハナさん

Q. ハナさんが考える京都の魅力は何だと思いますか。

日本文学を生み出してきた舞台であることと伝統文化を体験できることです。 日本文学の中でも、特に和歌が好きです。和歌には、よく京都を舞台にしたものがよくあって、実際にその場所へ行って「あの歌の舞台だ」って感動したり。

もともと文化や美術は好きで、ヨーロッパを一周して音楽や美術品を見てまわったこともあります。自分の国の文化がわかっているからこそ、外国の文化の良さもわかると思うんです。オペラの美しさと日本の謡いの美しさって、同じ「美しい」って言葉で言われても全く違う「美しさ」じゃないですか。

留学して、実際に日本の伝統文化に触れて、もっともっと知りたいという気持ちが大きくなったんです。

Q. 家族のことを思って寂しくなったりはしませんか?

うーん、今は京都での生活が楽しいので、あまり感じないですね。

もともと、私の家族も新しいことをするのが大好きで、日本の文化も好きなんです。そんな家族の影響もあって、私も新しいことをするのが好きで、ピアノとか絵とか歌とか色々やっていました。今は、京都で、庵で、茶道も能も京舞も、色々体験できてすごく楽しいです。

年末に、家に帰るとき飛行機の中から京都の街が見えたんですが、そのとき紫式部の「三尾の海 あみひく民の てまなきに 立ち居につけて 都こいしや」(注釈1)という歌を思い出しました。

今、家族と離れて暮らしていて、寂しいというよりも、いつでも会えるって気持ちの方が大きいし、逆に、ちょっと京都から離れるだけでも、寂しく感じてしまう。 

私が一番に考えることは、可能性の多さなんです。何かを決めるとき、可能性の広がる方を選ぶようにしているんです。ひとつのことを深く深く追求して、極めることで将来の可能性が広がっていく。日本の伝統文化にはその奥深さを感じます。

アメリカ、ドイツでは体験することができない、京都でしか体験できないことにもっともっとチャレンジして、自分の可能性を広げていきたいと思っています。

注1:琵琶湖の岸辺の三尾が崎で、手を休める暇もなく網を引く漁民の姿を見て、ここはもう都ではないのだと思い知り、都が恋しくてならないことです

町家ステイ庵(株式会社庵)
京都に残る伝統文化や町家を守り、さらに町家を住みやすく改装し、暮らすように旅する滞在施設として、内外の観光客に憧れの「京町家ステイ」を提供しています。 また、茶道・茶花・書道・能楽・武道・などの伝統文化の研修、オリジン・アート・プログラムを開催しています。

  • 町家ステイ 庵
  • 住所:京都市下京区富小路通高辻上ル筋屋町144-6
  • TEL:075-352-0211
  • 開館時間:10:00〜19:00
  • 料金などは季節変動あり。下記、公式サイトをご覧ください。
  • http://www.kyoto-machiya.com/