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おのぞみドットコム真剣な会話>[壹銭洋食]木下辰雄さん(2)
真剣な会話
木下辰雄さん

Q、壹銭洋食を“温故知新”の精神で復活されたとお聞きしました。昔の方が、今の時代よりも優れていると思われるところはありますか?

昔は子どもの遊ぶ場所が外にありました。わしも泥んこになって遊びましたし、下駄の鼻緒なんか、皆切らしてましたわ。今の祗園には駄菓子屋も屋台店もありませんが、昔はそこいら中にあって、子どももようさんおりました。子どもが駄菓子屋や屋台店で遊んで、紙芝居見たり、当てもんしたり…。

今の子どもはそんなん違います。美しい、美しいですやん。百貨店で豪華なもんこうてもろて、キレイな格好してます。祗園でおぎゃあと生まれて祗園の言葉を完璧に話せるのも、わし含めてもう10人もいいひんのと違いますか。祗園もずいぶん変わりました。食べるものも変わってきました。せやから、うちは温故知新の精神なんです。「今の時代の新しい綺麗なものだけがうまいんちがうど」と。そういうことでんな。


Q、お店の飾りが実にユニークですね。ご主人のアイディアだとお聞きしましたが、絵馬や人形でお店を飾り立てられたのには、どのような意図があるのですか?


うちは出前、持ち帰りですな、それからイートインと、3つあります。注文を受けてからアツアツでお出しするまでに、6〜8分かかる。待ってもらう間、何とかええ方法ないやろかて考え出したのが、この人形や絵馬です。店に入ったら、大人も子どももキョロキョロして楽しんでもろてます。遊んでもろてる間に壹銭洋食ができ上がる。それがええんです。

店先と店の中に、マネキン置いてまっしゃろ。“桜子ちゃん”いうて、客引きのマネキンなんですわ。これも“温故知新”の精神で、和風の純日本人のマネキンを特別につこてます。夜中になりますな。祗園で遊んでええ具合に酔っぱらった男が桜子ちゃんを見て「お、べっぴんがおる」言うて寄ってきよる。クモの巣にかかったよなもんですわ。騙されて店に入っても、どんなもんや言うて壹銭洋食を食べてみたら、うまい。しめたもんです。表に“壹銭喰太郎(いっせんくうたろう)”という男の子の人形、ありますわな。あれもうちの名物です。修学旅行生の女の子が「かわいい」言うて人形の前で記念撮影する。「犬が欲しがるくらいやから、まぁひとつ食べて行こか」となるわけです。


Q、絵馬やカードなどは大人向けのエロネタが満載ですが、それらもご主人が考えられたのですか?

そうです、そらもうユーモアですわ。祗園でおぎゃあと生まれて祗園で育った子ですから、小さい頃から大人の表も裏も、男と女の裏と表も、よう見てきたんですな。おませさんでした。祗園でめいっぱい遊んで育ったのが、こんな絵馬やカードのユーモアのもとになっとるんかもしれません。それかて、わしは今の雑誌の方がずっとえげつないと思いますで。あんなん、そのままズバリですやん。ユーモアがありません。あれはあきませんわ。うちに来たら、会社の社長さんかて、警察署長さんかて喜んではるし笑ってはる。うちはドギツイことない、楽しい。遊んでもろたら結構。人生楽しく、ほがらかに生きよういうことです。


[壹銭洋食]

京都市東山区大和大路四条通角
075-551-2365
11:00AM〜翌3:00AM(日祝10:30AM〜10:00PM)
無休
カード:各種可
駐車場:なし

※「壹銭洋食」630円

 
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