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真剣な会話
> [(株)アド・京都] 松本修一さん(1)
広告会社を営む傍ら、京都の伝統芸能・工芸を体験する観光イベントを企画されている松本さん。その企画の独特な点は「芸能や工芸に携わる人に出張してもらう」ことです。通常、芸能や工芸などの文化に触れたいならば、それに触れられる場所まで旅行者が出向くことが一般的です。そうした旅行業界の中でも、松本さんの提案した観光のあり方は独特といえます。
今回は、そうした独特な観光イベント企画する松本さんの仕事と、松本さんが紹介する「京都の魅力」とは何か、語っていただきました。
Q、松本さんは広告業と観光業とを兼ねられた仕事をされていますが、このような仕事のやり方はどういった経緯で始められたのですか?
元々私の本業は広告です。今でもそうです。広告の仕事の得意先だった旅館に出入りしていて、旅館側から相談を持ちかけられたのがきっかけで始めました。京都には学生がよく修学旅行で来てくれますよね。例えば一般的な修学旅行では、夕飯とお風呂を終えるのが大体夜の7時くらい。それから自由時間が出来る。その時間を上手く使えないかと…。また、中学生ぐらいの年齢やと、班行動で外を自由に歩かせると、何かと問題を起こしたりするでしょう。多いのは万引きとケンカ。他校の連中とケンカしよるんやね。それで旅館の中にいながら、京都の伝統文化に触れられないかという風に旅館から持ちかけられたんですね。それで、私がやっているような、「伝統文化の出張」という仕事が始まったわけです。それが7、8年前かな。最近ですよ。
Q、伝統文化の出張と言うと、どういうことをされているんですか?
私のところで主に紹介するのは、陶芸、絵付、友禅型染と、後は舞妓やね。元々は、お客さんの方を現地に連れて行ってたんですよ。ただそれだとお金がかかる。例えば50人の学生をバスに乗せて移動するより、舞妓さん一人に旅館の方に来てもらう方が安いでしょ。
Q、やはりお客さんは主に学校の方なんですか?
そうやね。最初は旅館からの紹介やったけど。でも最近は旅行社が直接言うてくることが多いね。旅行社が学校の先生に「修学旅行やったら、こんなプランでどうですか?」というわけです。その中にうちの会社が提案したイベントがプランの1つとして載っているというわけです。
Q、お客さんからはどんな反応が返ってきますか?
そうやなあ。舞妓さん鑑賞やと、お客さんが中学生くらいなら、舞妓さんは普通15〜20歳なんやけど、それを知らないから学生さんが質問で「いくつですか?」と聞くと、舞妓さんが「16どす」と答える。すると学生さんと年齢が1つか2つくらいしか変わらない。それでびっくりするみたいやな。そこで、私が「私は55才です」、言うたらウケるんやけど。引率の先生なんかは、舞妓さんの休みの少なさにびっくりするみたいやね。舞妓さんは公休が月に2日しかない。そういうことはみんな知らないから新鮮なんやろうね。
Q、本当に京都にお詳しいですよね。そういった知識を持っている人はそんなに多くないと思うのですが、松本さんが京都の知識を得ていくきっかけとはなんだったんでしょう?
中学の時にクラスに舞妓が3人おったんです。だから京都のそういう面に関して、子供の頃から素地があったんでしょうな。後はまあ、必要に応じて、本を読んだり、あっちゃこっちゃ行って見聞きしたりして知識を得ました。
Q、僕などはテレビでしか京都のそういう面を見る機会が無いのですが、ああいうのを見ていると、祇園なんかは「怖いところだなあ」と思ってしまいます。例えば、先ほどあっちゃこっちゃ行ったとおっしゃいましたが、そのあたりでもオープンに受け入れて貰えるものなんですか?
やっぱりね、一見さんはお断りです。基本的に。ただ僕は仕事の都合で人に紹介してもらえた。紹介なしでは入っていけない世界ですよ。ただ、今では花街の舞妓さんらにちょっとした無理も聞いてもらえるようになりました。
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