真剣な会話

なんでも西洋や欧米の真似に走るのは勿体無いですよ。J.A.T.D. にしゃんたさん

「こんにちは!にしゃんたでーす!」みなさんは京都をこよなく愛するスリランカ人をご存知だろうか?「僕、もうビザないと帰れませんから。」とテレビ越しに笑いながら話すにしゃんたさんは、留学を機に17歳で京都を訪れ、それから現在まで20年もの間、日本、それも京都に暮らし続けている。立命館大学経営学部を総代で卒業した後、龍谷大学では経済学博士号を取得。今では大学の准教授として日本の次世代に経済学を教えている。
『にしゃんたさんの活動は大学でのお仕事』にとどまらず、「民際交流」、「共生社会つくり」や「日本再発見」などをキーワードにTV出演や講演会など多方面で活躍されておられる。 そんなにしゃんたさんに、スリランカと日本の違い、現在の日本や京都に対する思いなどについて聞いてみた。

Q. 「スリランカ」とはどのような国ですか?

一言で表すと「多様性がある」ということです。それは宗教、民族、食、言語…などなど。宗教は4つありますし、言語は3つ。それらがお互いを批判することなく、うまく共存しています。さらにアメリカみたいに共通語というものを作りません。そのため学校の授業ではシンハラ語・タミル語・英語それぞれクラスが分けられるのです。全校集会は3人の先生が順番に違う言語で話しますから。

Q.日本人の習慣で驚いたことは何でしたか?

「公衆電話でお辞儀をしながら話す人」を見たときは不思議なものを見たと思いましたよ。日本人は電話に対しても礼儀正しいんだなぁって。相手は見えてないけれど体が無意識に反応している…そういった日本人の丁寧さにはやっぱり驚きました。
あとは経済大国なのに余裕がないっていうのは思いましたね。スリランカでの生活水準を見るバロメーターというのは「○○さんとこは車があって、家にはテレビがあり…」と家電製品で判断できました。日本に来てみて、そんなものはどの家庭にも揃っているのにどこか余裕がない。そこに少し違和感を感じましたね。

Q.にしゃんたさんの視点で日本の格差社会をどのように考えますか?

もっと国が対策していくべきだと思いますよ。僕は京都の三条大橋が好きなんですが、その橋の付近には現在、コーヒーショップやコンブニエンスストア、他には大手チェーン店の居酒屋が立ち並んでいる。僕が来た20年前と比べて随分景観が変わってしまった。一方橋の下ではホームレスの人たちがいる。僕が京都に来てから20年の間にすごく変化してしまった。

もともと日本の経営は家族的経営だったんですよね。経営の中に道徳が根付いていました。新入社員も昔は「会社は我々に何をしてくれるだろう」という期待が持てた時代だった。けれど今は「あなたたちは会社に何をしてくれるの?」という時代。

でもこれは日本人向きじゃないと思います。日本人は日本人のやり方でいいし、もっと子供や若者にやさしい政策を出してほしいですよ。 [次のページへ]