真剣な会話

テキスタイルデザインと人生、大切なのはレピートすることで生まれてくるリズム  [SOU・SOU]テキスタイルデザイナー 脇阪克二さん

Q. 帰国後、若林さんとお仕事をされるようになったのはどういった経緯でしょうか

帰国後はアートへの憧れもあって個展も開きましたが、やはり芸術をやるのはしんどかった。若林くんと出会ったのはちょうどその頃。「一緒に何かしましょう」と何度も僕のテキスタイルデザインでつくったものを持ってきた。そうしているうちに彼のセンスや考えていること、そして人間性に共鳴していきました。その時は僕らはやりたいことがよくわかっていなかったし、「SOU・SOU」というブランドのコンセプトも、やっていくうちに自然に形になってきたのだと思います。

僕はデザイナーとしてやってきたけれど職人だと思います。決められた枠組みの中で誰かのためにいいものをつくるのが好きなんです。若林くんが何をつくるか考えて、僕はテキスタイルデザインをつくったほうがいいものが出来上がる。競合する部分が無く、お互いの力を発揮しあえるいい関係なんです。

外国で仕事をしていて気づいたことですが、僕のデザイン作りではモチーフも大切ですがそのモチーフをどう空間に置いていくか、言いかえると「間」をいかに取っていくかがより大切なのです。西洋の人は自分を信じて自己主張していきますが、日本人はまわりの人のことを考えていったほうが自由になれるのだと思います。

Q. 脇阪さんにとって人生・仕事とは

テキスタイルデザインの面白さはレピートです。良いテキスタイルデザインはくりかえすことでいいリズムが生まれてくる。人生も同じことで、良い生き方のリズムを作っていければ本人も幸せで、周りから見ても美しく見える。どこかが偏って目立ちすぎると美しくありません。人生は日が昇って沈む繰り返し。いいリズムで続けていければ人生も仕事も面白みが生まれてくるのではないでしょうか。人にはそれぞれ与えられた何かがあります。それを発見し生かしていくことで、いいリズムが生まれ、自分もまわりも幸せになる。マリメッコの創立者アルミ・ラティアはファブリックも家具も人間も「白地に無理に色をつけて本来の持ち味を損ねることはない」と言いました。まさにその通りで、鶴見和子も「汝の足元を深く掘れ。そこに泉あり」と言っています。

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