<芸術の秋です Vol,3> 食べられる?アート
以前TVで見かけ、どうも気になって仕方がなかったある男性。
京都在住の方だという事と、インパクトある作風が頭から離れず…
いつか必ずお会いしたい!と取材交渉を進めた結果、オッケーをいただきました。
京都にお住まいの小川忠彦さんは、トースト(食パン)を使った
傑作アートを数々生み出してきた“食べられる?アート”おじさん。
ある朝、いつものように食パンを焼いていると、表面についた
小さなパンのかけら部分だけが黒焦げに。
そしてかけらをそっと手で除けると、その部分だけ真っ白。
そのコントラストを見て「これだ!」と閃いた小川さんは
さっそく食パンをアートに取り入れました。
初めてのトースト・アートの作品は、あの名画「モナリザ」。
63枚の食パンを用いて作られた「モナリザ」は遠くから見ると食パンとは思えないほど精密な仕上がり。
「隠されたモナリザ」の作品と小川さん。これは小川さんがモナリザを隠しているという構図でしょうか。
その他にも「ダイエットしたモナリザ」(←ほっそり痩せた縦長なモナリザ画)や
「落ち穂拾い」などの名画シリーズの作品が約60点あります。
「なぜトーストなんですか?」の問いには
「自分で面白いと思わないと見る人も楽しくないですし、作るのも楽しくないですから。」とのこと。
このトースト・アートの作り方は至ってシンプル。
小川さんの部屋にはどこの一般家庭にもあるトースターが置かれており、
アルミホイルの型を使って焼いていくのだとか。
小川さんが苦悩した点は、パンを腐らせないための水分を抜く方法だったそうです。
試行錯誤の結果、電子レンジでパンを2分程温める方法を見つけ出したそうです。
(本当は企業秘密らしい…。でも特別に教えてもらいました!)
実際に使われたアルミホイルの型と食パン。水分を抜いたパンはラスク状態。
小川さんは日頃、西宮市(兵庫)の夙川学院短期大学で教授をされていて、
ビジュアルコミュニケーションデザインを教えておられます。
ビジュアルコミュニケーションデザインとは簡単にいえば、視覚的に
メッセージを伝えるデザインのことだそうです。
その視覚的に人を惹き付ける作品が、国連の軍縮ポスターのコンペで国内予選グランプリを2度、
そして世界の本選でも一度グランプリを獲得され、日本人初の快挙だとか!
小川さんは日常生活でも木や砂利を見て「何かできそう…」と発想を膨らませているそうで、
今後も新しい形で「明暗」「形」「色彩」を表現していくそうです。
こちらは木の掘る深さの違いでできた影を鑑賞します。
ほら、「ビーナスの誕生」に見えましたか?
最後に小川さんに若者へメッセージをお願いしました。
「興味・関心を持って何かにのめり込んで欲しいですね。
自分の世界を開いていける力をぜひ身につけてください。」とのことです。
みなさん、この秋は何か身近なものでアートにチャレンジしてみては?
text by 森 愛歩
コメントする
(こちらからコメント画面へお入りください。)