2008年10月27日

<芸術の秋です Vol,3> 食べられる?アート

以前TVで見かけ、どうも気になって仕方がなかったある男性。

京都在住の方だという事と、インパクトある作風が頭から離れず…

いつか必ずお会いしたい!と取材交渉を進めた結果、オッケーをいただきました。

 

京都にお住まいの小川忠彦さんは、トースト(食パン)を使った

傑作アートを数々生み出してきた“食べられる?アート”おじさん。

ある朝、いつものように食パンを焼いていると、表面についた

小さなパンのかけら部分だけが黒焦げに。

そしてかけらをそっと手で除けると、その部分だけ真っ白。

そのコントラストを見て「これだ!」と閃いた小川さんは

さっそく食パンをアートに取り入れました。

初めてのトースト・アートの作品は、あの名画「モナリザ」。

63枚の食パンを用いて作られた「モナリザ」は遠くから見ると食パンとは思えないほど精密な仕上がり。

 

ogawasama.jpg

「隠されたモナリザ」の作品と小川さん。これは小川さんがモナリザを隠しているという構図でしょうか。

 

その他にも「ダイエットしたモナリザ」(←ほっそり痩せた縦長なモナリザ画)や

「落ち穂拾い」などの名画シリーズの作品が約60点あります。

「なぜトーストなんですか?」の問いには

「自分で面白いと思わないと見る人も楽しくないですし、作るのも楽しくないですから。」とのこと。

 

このトースト・アートの作り方は至ってシンプル。

小川さんの部屋にはどこの一般家庭にもあるトースターが置かれており、

アルミホイルの型を使って焼いていくのだとか。

小川さんが苦悩した点は、パンを腐らせないための水分を抜く方法だったそうです。

試行錯誤の結果、電子レンジでパンを2分程温める方法を見つけ出したそうです。

(本当は企業秘密らしい…。でも特別に教えてもらいました!)

 

monariza.jpg

実際に使われたアルミホイルの型と食パン。水分を抜いたパンはラスク状態。

 

小川さんは日頃、西宮市(兵庫)の夙川学院短期大学で教授をされていて、

ビジュアルコミュニケーションデザインを教えておられます。

ビジュアルコミュニケーションデザインとは簡単にいえば、視覚的に

メッセージを伝えるデザインのことだそうです。

その視覚的に人を惹き付ける作品が、国連の軍縮ポスターのコンペで国内予選グランプリを2度、

そして世界の本選でも一度グランプリを獲得され、日本人初の快挙だとか!

 

小川さんは日常生活でも木や砂利を見て「何かできそう…」と発想を膨らませているそうで、

今後も新しい形で「明暗」「形」「色彩」を表現していくそうです。

 

miro.jpg

こちらは木の掘る深さの違いでできた影を鑑賞します。

ほら、「ビーナスの誕生」に見えましたか?

 

最後に小川さんに若者へメッセージをお願いしました。

「興味・関心を持って何かにのめり込んで欲しいですね。

自分の世界を開いていける力をぜひ身につけてください。」とのことです。

 

みなさん、この秋は何か身近なものでアートにチャレンジしてみては?

 

 

 

 

 

text by 森 愛歩

 

 

 

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