2010年3月13日

これからどうなる?京都の着物!

3月6日行われた「東京ガールズコレクション2010(TGC)」。
第10回目にあたる今回、なんと過去最高の2万5500人もの来場者が
詰め寄せたとか!

tgc-yokohama.jpg
そんな大盛り上がりだったTGCの様子を知らずにじっとしてはいられません。
ただでさえ、今回は京都から着物が初出展した記念すべきコレクション!
ということで前回の記事に引き続き、
富宏染工の着物プロデューサー・藤井友子さんに
当日の様子や感想をお伺いしました。

 

【Q1】きものショーが始まった時の会場の雰囲気はどうでしたか?

それまで洋服のモデルさんが華やかにランウェイを歩いていたのとは一変し、
ステージの雰囲気はかなり落ち着いてしっとりしていました。
会場内の歓声も「キャー!」ではなく、静かに「うわーっ」という感じでした。
TwitterでもTGCの会場で見て「うわー綺麗!着てみたい!」という反応が
たくさんあり、今回のショーは、これまで着物に
あまり馴染みがなかった女性に十分インパクトを与えられたのでは…と思っています。

 

【Q2】富宏染工の着物はショーのトリを飾ったそうですね。

京都出身の安田美沙子さんが着られた着物、気になります!
どんな着物だったんですか?

デザインがとても奇抜・斬新!というわけではないのですが、
富宏染工の着物がトリでした。
安田美沙子さんは、いかにも着物風といったまとめ髪ではなく、
エアリーな髪型で登場されて、TGCのコンセプトでもある「リアルクローズ」を感じさせられました!
ショーの着物は、富宏染工の特徴ともいえる美しいグラデーションがポイントで、
女性らしさが引き立つ着物と帯が今回出展に選ばれました。
柄は胡蝶蘭のお花がメインに染められているのですが、昼夜染(ちゅうやぞめ)という
植物の昼と夜のイメージを陰で表現した古典的な技法を使った部分もあり、
時間の流れや日本独特の自然の美しさも感じられる着物なんです。

tgc-tomihiro.jpg

(そのほか着物の詳しい情報は藤井さんのブログへ! )

 

【Q.3】今回のTGCの出展を通して、新たな発見はありましたか?

前回でも話したんですが、今回TGCの方が工房に来られたときに、
あえて古典柄の着物を選ばれたことが、私自身とても意外で驚きました。
やっぱりいいものは時代が変わっても人を惹きつけるのかもしれません。
オシャレな洋服をこれまで厳しい目でチェックしてきたTGCの若い方が
あえて古典的な着物を選んだのは嬉しいですよね。
またショーを見て、「着物はファッション」であり、
「日本の女性を最も美しく表現できるもの」ということも再認識しました。
日本女性で着物を着ないのはもったいないですよ!

 

【Q.4】TGCに京都の着物が初出展したのとあわせて、
東京・青山に着物のアンテナショップ「白イ烏(しろいからす)」が
3月にオープンしましたが、どんなお店なんでしょうか?

このアンテナショップは京都市が大きく関わってできたお店なんです。
オープニングレセプションが2月28日に行われたのですが、
青山のシックな雰囲気に溶け込むお店でした。
京都市では「生でお客様の声を聞き、何が求められているか常に考える場」に
したいと考えられているようです。
TGCもそうですが、こうした京都市のサポートで実現した
アンテナショップは大変新しい取り組みだと思いまいます。
私は着物をプロデュースし、作る立場なので、

今回を機に、お客様の反応を直接伺う機会を増やしていきたいと思っています。
私がプロデュースしているTGC出展の「tomihiro」ブランドの
着物や帯もあるので、ぜひ多くの方に見てもらいたいですね。

 

【Q.5】リアルクローズな着物…具体的にどんな着物を作られる予定ですか?

着物はやっぱり女性の味方だと思います。見た目が華やかなだけでなく、
立ち振る舞いまで女性らしくなれる心強いアイテムですから。
なので、ちょっとオシャレしたい日に「着物」という選択肢が増えるといいですね。
そのためにも、今後作る着物は「日常の、普段に着られる着物」を意識したいです。
また、オシャレな女性が「自分で着物を着てみたい!買ってみたい!」と
思えるよう、品質はそのままに「大人で上品だけど、ちょっとガーリー」といった要素を
バランス良く取り入れて着物を作りたいです。

 

◆◆◆

 

普段、道行く着物姿の女性を思わず目で追ってしまう…
なんてことはありませんか?

それはおそらく、着物を着る女性から「美しいオーラ」が出ている証!
藤井さんがお話くださったように、着物は日本女性の強い味方…
というのは本当かもしれません。


また、藤井さんの熱い想いを聞けば聞くほど、
大量生産の物ではなかなか味わえない「価値」が
着物にはあるのだと感じさせられます。

おそらく大切に作られた着物を手にすれば
「大事に着たい」「美しく装いたい」と自然に思えるのかもしれません。
「美しいオーラ」の発信源にはそういった「愛でる心」もポイントになりそうです。


富宏染工さんでは、「もっと職人さんの姿を実際に見てもらいたい!」
「着物のことをたくさんの人に知ってもらいたい!」という思いから
着物ができる工程を知ることができる「工房見学」も実施されています!
普段着物に触れたことが無い人も、その奥の深い世界にきっと驚くことでしょう。
京都に住んでいる人も、そうでない人も、

普段はなかなか立ち入ることのできない「まだ見ぬ京都の姿」を確かめに、
一度、工房見学に訪れてみてはいかがでしょうか?

 

「富宏染工株式会社」
京友禅の工房見学 1000円(1人)
※工房の見学や職人さんのお話を聞くことができます!
京都市上京区大宮通下立売下菱屋町807
見学可能時間:9時から17時(土曜・日曜休み)※要予約
詳しくはコチラ

富宏染工さんの着物名刺はコチラ




text by 森愛歩

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2010年3月 6日

第10回東京ガールズコレクションに京都の着物が初登場!

「東京ガールズコレクション」

このキーワードを知っているかどうかで、
あなたトレンド反応指数がバレてしまう!?


tgc.jpg

20?30代のおしゃれレディーが大注目する日本最大級のファッションショー
「第10回東京ガールズコレクション2010(TGC)」
来る3月6日に横浜アリーナにて開催されます。

山田優や安田美沙子など、憧れの人気モデル約80名がランウェイを歩き、
会場を埋める約2万人の若者が目をキラキラさせる、
この一大イベントも今回で10回目。
節目となる今回、なんと「京都市×TGC きものコレクション」と称して、
京都の着物が初登場します。


今まで最新の洋服しか登場しなかったファッションショーに着物が初登場という
この記念すべき新たな試みに、
私たちも京都から熱いエールを送らずにはいられない!
ということで、今回「TGC特集」を2回に渡ってお送りします。

華やかなステージを演出するのは、応募数約100社の中から
厳しい審査で選ばれた8社の着物です。(50音順)
・株式会社市原亀之助商店
・京都丸紅株式会社
・啓明商事株式会社
・富宏染工株式会社
・華ノ花
・万葉寺井株式会社
・山之内株式会社
・渡文株式会社


この中でも自社の工房(アトリエ)を持つ、
富宏染工の着物プロデューサー・藤井友子さんにインタビューしました。


fujiisama.jpg

着物のデザインや職人さんをプロデュースする藤井友子さん



【Q1】そもそも、京都の着物はどんな特徴があるのですか?

京都の着物の特長はなんといっても細かい分業スタイルで作られることです。
富宏染工は職人が1色づつ生地に色を挿す(染める)手描き友禅の工房です。
友禅でいえば、下絵の専門、防線(糸目のり)を生地にのせる専門、
染めの専門、生地を蒸す専門…。
京友禅には「手描き友禅」と「型友禅」の2種類あるのですが、
手描き友禅の場合だと約12工程あり、
それぞれにプロの技とセンスが必要となります。
つまり、一枚の着物はたくさんの職人技の結晶とも言えます。

tegaki.jpg

 

【Q2】職人技の結晶、具体的にパッと見て分かりますか?

京友禅は最大の特徴「糸目糊(いとめのり)」という工程があります。
これはは生地に染料をのせる(挿す)前に、
防線の役割を果たす「糊」で模様を描きます。
これによって生地で色が混ざらず、何色もの色使いが可能になるのです。
なので、京友禅の着物はとっても華やかで、絵画のような美しさがあります。
とくに富宏染工では専属の職人さんを抱えているので、
「富宏染工の色」というものを大事にしています。
言葉で紹介するより見ていただくのが一番早いです!



【Q3】富宏染工さんから出展する着物はどんなものですか?

普段、工房では刺繍や金箔をあしらった華やかな振袖や訪問着など、
いわゆるフォーマルな着物を手掛けることが多いです。
ですが、TGCでは「リアルクローズ(普段着)」がテーマなので、
私が手掛けている「tomihiro」ブランドの着物を出展します。
これは「普段着だけど本物」「カジュアルだけど上品」をコンセプトにしたもので、
ステージに出展する着物は…当日のお楽しみです(笑)

 

kumosansaku.jpg

「tomihiro」ブランドの着物「雲散策」


【Q4】TGCでお客さんに何を伝えたいですか?

実は私も京都市の担当の方も予想外な着物が出展するんです。
TGCの運営スタッフの若い女性が、意外にも古典柄の着物を選ばれました。
「やはり、良いものは良いのだから、伝統的な良い着物をきちんと見せたい」
とい考えなんでしょうね。私としては、とってもうれしいことですし、
「日本の良いものを見直そう」という流れになってきているのかなと思いました。
若いオシャレな女性に着物の魅力が少しでも伝わるとうれしいです。

 

◆◆◆

 

着物ショー、当日の会場の反応はいかに…!
ますます気になる6日のステージの様子について、
次週、再び富宏染工の藤井友子さんにお話を伺います。

着物に関心を持つ人が増えれば、おのずと「和」というキーワードが気になり、
日本が気になり、さらに京都が気になり…
京都市のポスター「日本に、京都があってよかった。」の
キャッチフレーズではないですが、そういった認識が広く浸透してほしいものです!


「東京ガールズコレクション2010」
2010年3月6日(土) 15:00開始
横浜アリーナにて
TV放送などの情報はコチラ


「富宏染工株式会社」
工房の見学の情報はコチラ
富宏染工さんの着物名刺はコチラ


 

text by 森愛歩

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