甘いだけがアイスじゃないさ

できたてきなな

できたてきなな

祇園きなな本店

500yen

京都観光の中心地とも言える祇園。ここに、日々行列を生み出すアイスクリームの店があります。きなこを用いた独特の味に虜になるファンが地元のみならず全国に。その開発秘話を探ってみました。


偶然の産物!?

祇園の新橋に「きなな」を始める前、白梅町の和食店で7年間料理人として働いていたご主人。本当はアイスクリーム屋ではなく、和食店を持とうとしていたらしいんです。それがなぜ?と言うと、知人に店舗を世話してもらい、いざ見にいくとそこにはガスも換気もない。「えぇ!?」と驚いたものの、今さら元の店に戻るのは…ということで、そんな条件でも作れるものはなにか、と頭をひねった結果、行き着いたのがアイスクリーム。以前店できなこのアイスクリームを出したらえらく評判がよかったことも背中を押し、それをさらに改良すればいける!と踏んでのスタートでした。

きなこのためのアイスクリーム

きななの看板商品「できたてきなな」を一口食べると、その食感にきっとびっくりするはずです。きなこの香りがふわっと鼻に抜け、溶けて消えた後もまだまだ消えない芳しさがやみつきになりそうです。そして、こっくりとしているのに溶けた後にしつこく残らないキレの良さ。実は、ご主人が一番尽力したのがその部分。和食出身だけあって、「引き算のおいしさ」を意識し、きなこ独特の香りとコクを生かし切るため余計な物は徹底的に削ぎ落としていったんだとか。だけど、それがなかなか難しい。きなこは本来ぱさぱさするもので、アイスクリームのウリであるなめらかさがとにかく出ない。生クリームを増やせばなめらかになるけれど、それではきなこの香りとコクが死んでしまう。

そこで製粉所と相談し、きなこの粒子をとことんまで細かくすることで香りとコクを殺さずなめらかさも実現。ケタはずれのあの香りは、ご主人の試行錯誤のたまものだったんですね。

加えて、料理人時代に最高の食材に触れてきた主人はアイスクリームの材料にも厳しい目を光らせます。アイスクリームの要となるきなこの原料の大豆は丹波産の黒大豆を使用。「自分の大事な人に安心して食べさせられるものを」と添加物や保存料なども極力使っていないんです。

「名物」と呼ばないで

京都に来るたびに寄ってくれる地方の方、毎月のように食べてくれる地元の女子大生など、全国にファンを持つ「きなな」。それはそのおいしさ故?と思いきや、ご主人は「祇園という特殊な場所に、アイスクリームに特化した店があるいうのがおもしろくて来ていただいているんだと思いますよ」と至って謙虚。いやいや、それだけでここまでの支持は得られません。「もうすでに名物ですね」という問いには「でも『名物に旨い物なし』って言いますしね」とやんわり名物認定拒否!?でも全国の百貨店から催事の出店要望がひっきりなしということは、やっぱり名物なんですよ!

[祇園きなな本店]Data

店名:
祇園きなな本店
【ぎおんきななほんてん】
住所:
京都市東山区祇園町南側570-119
電話番号:
075-525-8300
定休日:
不定休
交通:
京阪四条より徒歩5分
営業時間:
11:00〜19:00

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