下駄は履きよいもんが一番

「下駄は履きよいもんが一番」

120年続く中辻の伝統、それは客の足に合わせて鼻緒をスゲること。中辻さんは和装が寂れていく中、形にとらわれず、リクエストに応じた下駄を提供している。それは何故か?


「履物屋がどんどん消えていき、本当に下駄、草履がほしい人が手に入れられない。だからこそ、中辻の存在意義はある」と語る。店を存続させるためにも、伝統の技を使って、時流の流れに柔軟に対応しているのだ。

中辻さん
スゲる  

「スゲるまでの細工が大事なんや」

ひとりひとりの足のサイズはもちろん、下駄の台によっては、鼻緒を通す穴の位置が違う。だから、スゲるまでに鼻緒の細工が必要。鼻緒の綿を抜いて、必要なら長さを切って。スゲるまでに、時間がかかる。

スゲる  

「ここから(スゲ)は早いよ」

鼻緒を穴に通して、しゅるっしゅるっ。すばやく鼻緒が結ばれていく。台の前の穴から、そして次は後ろの穴へと。その手さばきはやはり見事なもの。余った糸は切らずに、化粧巻きという巻き方でまとめられる。

履き心地  

「履きよいかな?」

店主の手のサイズは、大体23.5cm。そう、ちょうど女性の足の平均的なサイズ。スゲ終わった下駄に自分の手を通してサイズを見て。

編集部からのおまけコメント

中辻では、事前に申し込めばスゲの体験(下駄の台と鼻緒の値段プラス体験料1000円)もできる。
ある日、女子高校生が男ものの下駄をスゲたいとやって来たそうだ。中辻さんが話を聞くと、好きな人に告白する時に一緒にプレゼントしたいとのこと。そこで、自分でスゲた下駄をプレゼントしようというらしい。告白に下駄とは…インパクト大で、受けるかもですね!