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西院はパッチワークのような町だ。通りを歩いていてわかったことはその1点。1つ1つは同じ模様をしていないのに、出来上がりを見れば1つの模様になる。そんな不思議な感覚を西院の酒場を通して感じた。ダボダボ服の兄ちゃんや、近隣の学生が通う店の横には、赤ら顔のおっちゃんがお銚子をあける店があり、少し歩けばOLが1人でこっそり通うアットホームなカフェバーがある。その一方で、老いも若いもごちゃ混ぜになってビールを交わす店もある。どんな町?と聞かれても一言で説明できない。自分の知るカテゴリーには振り分けられない、そんな感覚だ。
おかげで西院の近辺でハシゴをする店は全部、まったく違う顔を見せてくれる。今回紹介する店のように、趣向はバラバラ。酒場の空気も交わす会話もさまざま。共通項は、「この町に来る用事ができてほしい」と思わせる点くらい。カテゴライズ不能な町は、一面だけを楽しんでいてはもったいない。いくつもの面を見てほしい。そんな嬉しい違いを楽しんで、気がついたらあらら最終電車のお時間、というのが幸せだろう。その上でお気に入りの1軒を見つけるのもよし、ハシゴを楽しむもよし。どちらにしろ、通ってしまいたくなる気持ちは抑えられないことは確かだから。
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