陽気なおじさんと、眼鏡がよく似合う知的なお姉さんがここの店長さん。レコードを集め過ぎたおじさんが、置き場所に困り果ててここを開いたという(笑)。それだけあって、おじさんは、(あくまでいい意味で!)素っ頓狂で、ノリが抜群によろしいお方なの。
おじさんは、お客にお茶やお菓子をふるまってくれる。夕方からは「アルコールタイム」となっているそうで、仲良くなれば「夕方においで。いっしょにお酒飲もやー」と、満面の笑みで誘ってもらえる。この類稀なる気立てのよさが、お客をさらに惹きつけてやまない。
おじさんがこんな風だから、お店を切り盛りするのは知的なお姉さんとなる(?)。「どっちが年上かわからへんわ。ほんまは私が面倒みてもらいたいなぁ(笑)」とお姉さん。愚痴るあたり、このお2人は、ほんとに仲がよろしいのだ。
お姉さんはノイズ系バンド、Bus Ratchのメンバーだ。見事なスクラッチによる即興演奏や、鉄板など楽器以外を使って演奏する実験音楽で、聴く者をノイズのとぐろへと引きずり込む。生音は、ここに併設されているカフェ・アンデバンダン開かれる「cuisine」というイベントに行って聴いてもらいたい。月1、2回開催していて話題を呼んでいる。彼女たちは、様々なイベントにも参加し、アグレッシブに活動している。
さてさて、おじさんたちは、’03年4月に現在の場所へ移ってきた。そして、以前は広く浅かった品揃えを、アヴァンギャルド系を中心にした狭く深いものへと変えた。「マニアックな品揃えになったけど、まぁええかって。好きなものでやっていきたいし。自分が楽しかったらお客も楽しいやろってノリやね」というおじさんは、「この年になって今さらやねんけど、品揃えを変えたことで、“音楽ってやっぱええわぁ” って思ったよ」としみじみ言う。
アヴァンギャルドって、おそらく多くの人にとって馴染みのないジャンルだろう。私にとっても同じだ。でも、おじさんが聴いている音楽だと思うと、馴染みがなくても温かさを感じてくる。おじさんは、そんな音楽とお客の架け橋になっていると、ふと思った。「架け橋」なんて言ったら、「やめてくれよ(笑)こそばいわ!」って、おっちゃんはきっと言うだろうけど。でも、ごめんなさい!ここでは本音を言わせてください!面と向かっては言わないからさ。
 |

アバンギャルド中心に、店頭在庫はレコードとCDを合わせて5,000枚ほど。そのほとんどが視聴可能だ。クラブでかかる曲というより、マニアックな音が揃う。注目すべきは「PARA disc」というレーベルを立ち上げているということ。先に紹介したお姉さんのバンド、Bus Ratchも、もちろんここからCDをリリースしている。最新アルバムは『SITUATION VACANT COLUMINS』。ここに参加しているCulpisというバンドがまたオススメだという。電子音楽界の異端児的存在で、ライブパフォーマンスも見逃せないとのこと。チェックチェック!
|
 |
今押しているCDがポップに並べられていて、思わず“かわいぃー”って言っちゃいました。
|
 |
照明やおしゃれな小物でアレンジした店内は、小さいハコでも目一杯楽しめます。
|
 |
| 三条御幸町の南東に位置するART COMPLEX。その名の通り、実にARTな外観は、人目をグッと惹きつけます。ここの地下1階に、パララックスがあります。 |
 |
| ART COMPLEXに入って左手にこの階段が。ここを下ると[Cafe UNDEPANDAN]があり、その奥に[Parallax Record]があります。気に入った商品を見つけた帰りには、それを眺めながら、カフェで一休みしていくのもハナマルです。
|
|