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 片瀬 亜貴子


【3月7日】

♪サッちゃんはね、…
〜出会い編〜


サッちゃんの話をしよう。サッちゃんの本当の名はSuh=Dong=Wookという。生粋のコリアン・ボーイだ。一昨年の11月に参加した「日韓青少年交流プログラム」で知り合ったうちのひとりである。このプログラムを簡単に説明すると、日本人20人+韓国人20人が交流する5泊6日の修学旅行@韓国。という感じ。この思えば、当時はまだ日本ではヨンもビョンも知られていなかった。それはさておき。

「俺、サッチャン!サッチャンて呼んでネー」。初対面で外国人にこう言われてあなたは「キモイ」と思うだろうか?私は思えんかった、だって何で日本語なの何でそんな気さくなの…と気付けば私は大爆笑で初対面の挨拶を交わしていた。こうして私とサッちゃんは出会った。なんとサッちゃんは日本語がしゃべれるのであった。ここでサッちゃんのプロフィールを簡単に紹介しよう。

通称:サッちゃん(日本人に親しみやすいよう自分で命名) 国籍:韓国(実はちょっとぼっちゃん) 大の日本好き。当時19歳のフリーター。GRAYを筆頭に日本人ミュージシャンが大好きで、バンド活動(g)に勤しむ日々。そういえば髪型ちょっとGRAY(ツンツン立たせてる)。

ちなみに学歴を日本以上に重んじられている韓国では、サッちゃんのように「今は音楽しか興味ないから」と自らフリーター宣言をする人は珍しいそうだ。彼は高校卒業直後、「大好きな日本の言葉を極める」ことを決意する。つまり彼は、その時まだ日本語を学び始めてわずか1年ほどだった。それなのにサッちゃんは、日常会話程度なら全く問題がなかった。しかも独学なのである!私の「速いし流れてるし分かりにくい」という日本人ですらたまに理解不能な話し方もちゃんと聞き取れるし、語彙も豊富だ。「サッちゃんヘンタイやろ」と言うと、すかさず「違う、俺、スケベ」と返してきた。やりよる。ついでに「エロイ」という同意語も覚えてもらった。「エロイ、エロイ…」この単語をあんなに大切そうに発音している人をあまり見ることができない。

しかし、残念ながら流暢というよりも「独特」な日本語を会得しちゃったようである。イントネーションとか発音が独学だからかユニークで、すまないがサッちゃん、私は一生懸命しゃべっている真顔の君を相手に吹き出しそうになったことが…ていうか笑ってましたね。何かカワイイのだ。何かのキャラみたいなしゃべり方なのです。「ニホンのアニメ見て勉強したんダヨー」と聞いて納得した。幸か不幸か、韓国語しゃべってる時は数段オトコマエに見えた。 独学といっても色々あるんだろうけれど、彼の独学法を聞いてドギモを抜いた。毎日22時間日本語の勉強をしていたと言うのである。辞書やビデオを駆使して。あんな真剣な顔でこんなウソ言ってたら相当なアホやと思うので、本当の話だと思います。なんでそんなんできるの?って聞いたら「1年間は、ニホン語に没頭するって決めたから」と言う。しかも「ニホンが好きだから、コトバだけじゃなくてレキシとかも勉強したヨ」と言う。簡単に言います。こやつやりよる、と思った。

こうして私とサッちゃんは出会った。思っていたより長くなったし、まだまだ話したいことがあるので、次回またお伝えしようと思います。ではまたね、って韓国語でシメたかったけど分からんかった。 ではまた次回、お楽しみに。


【2月7日】

極寒の日にコメをとぐ

今年も来たる大寒波。暖冬のため気付かないフリが可能だった末端冷え性、ついに本領発揮である。さて前回の「足」に続きまして、今回は「手」の話題です。

私の冷え性は、足よりも手がひどい。ちょっと触れただけでヒク冷たさ。この手に触れると、どの友人も第一声が決まって「なんで?」。冷え性なんやって。こんな感じなんで、冬は極力誰とも手が触れぬよう生きている。コンビニでつり銭もらう時なんか細心の注意払っちゃいます。今年はまだないけど、ペンを握れない日がある。おじーちゃんみたい(?)にフルフル震えて、物心ついてない子供の字ができあがる。

また、手が冷たいことによって、冬にはヘンな癖が発生する。暖房の効いた部屋にでもいない限り、常に冷たいので、無意識に私の手は温かい場所へ向かってしまうのだ。

なので冬には、おでこや手首に手をあてる私の姿を多く見られるはず。おでこや手首、それからうなじは冷え性の人間でも温かさを保つらしい。けれどもうなじは要注意。手は温かくなるけど自殺行為に近い。おでこも手首もぬるくなってきたら、今度はモノに救いを求める。

机に向かってたら電球カバーとか、台所にいたら炊飯中の炊飯器とか沸騰中の電気ポット。評判が最悪なので節制していますが。室内でカイロ使う気になれないのでこんな風になってしまう。

よく考えてみれば、四季を問わず手先は私の弱点だ。コンプレックスというやつ。あまり人に見られたくない。細くない、長くない、形もよろしくない。爪も同様。おまけに第2関節あたりのシワが深い。なんで?深すぎる!血行が悪いのか、冬は外出するとチアノーゼ。何色と何色を混ぜればこんな色に?という色になる。道行く他人と見比べて、愕然とする。 手もよく荒れる。そう、だから水仕事は危険だ。でも皿洗いけっこう好き。けど毎回ゴムテ(ゴム手袋)はしない。ゴムテにこの上ない嫌悪感を抱いています。

あの、つかずはなれず、独特のフィット感がたまらん(アカン意味で)。携帯電話やテレビの進化はもういいから、ゴムテ改良に取り組んでほしい。携帯電話やテレビに比べたらずっと簡単な話に思えるが。「ゴムテなんてここまでで十分」なんて思わずに。消耗品と割り切らずに。一生使いたくなるようなゴムテが表れるのを待っている。がんばれゴムテ業界。

とにもかくにも、手が美しい方、おめでとうございます。そして冷え性ではない方、大ラッキーです。 憧れの養命酒についに手を出しちゃおうかなと思う今日この頃です。
【1月11日】

日々のディテール

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 バーゲンの季節です。みなさん、ショッピングはもう済まされましたか。私の新年・初ショッピングはジャージです。走るんです。何かの例えではありません、マジで。一年の計は元旦にあり。という言葉にあやかって、2005年のテーマは「走る」に決めたんで。この適度な無難さを見よ。アイテムを買い揃えることで「やっぱやめよ」を防ぐ先手を打ってみたというわけである。しかし肝心のジョギングシューズを買うまでは気が抜けない。でも、きっと走ると思う。それは、履きたくて仕方がないシューズを見つけたから。それはやっぱりと言うべきか、NIKE。踵部分に一語の漢字が刻み込まれているデザインを見た瞬間、心が躍った躍った。おそらくあれが今年いちばん初感激。初ひと目惚れ。「迅」と書かれたものが欲しかったが、メンズのみで断念。なので、「快」と書かれたレディスを。確か「ペガサスライト」というなまえ。爽快に走れないはずがない。ただいま取り寄せ中である。

そして履くもの関連で、もうひとつ。地元の靴下屋で、年明けに靴下を買った。買ってしまった。メルヘンちっくなイラストが大きくプリントされた靴下。いつも見えてなかったのに、不意に視界に飛び込んできた。神のいたずら。「こんなんあるんや」と見ているうちに、たちまち魅せられてしまう。サングラスをかけて迷彩服というワルそうなゾウに、流し目でとんでもなくエロ顔仕上がりのイヌなどそのほか盛りだくさん。これはきっと、子供向けデザインに飽きたデザイナーの毒ある遊び心に違いない(会ってみたい)。そして遂に、買ってしまう。眠そうなハンバーガーの描かれた靴下と、ミッキーマウスのパクリイラストの靴下を買ってしまう。ださいださくない履く履かないを超越して、新境地を切り拓いた気分なのでした。春にはまたどんな靴下が登場するんだ。楽しみが1つ増えました。

シューズに刻まれた漢字一語や、町の靴下屋さんでドキドキできることに感謝したい。日々のディテールを疎かにしてはいけない(藤代冥砂)。こんな毎日を過ごしていけたらいいなと思います。みなさんも、それぞれの決意を胸に、よいお年を。

【12月3日】

瘡蓋

↑「かさぶた」と読む。私は変換した今知りました。「瘡」がなかなかいい。なので、「かさぶた」を平仮名ではなく漢字でキメてみたいと思います。

さてさて。3日くらい前から瘡蓋ができている。場所は鼻の穴近く、顔のどセンターと言っても過言ではない憎き位置である。そういえば、この位置には周期的に瘡蓋ができる。忘れた頃に、ひょっこり現れる。しかも突然ではなく、「そろそろ現れます」というサインをくれる。鼻の穴辺りにぷっくり小さな赤い膨らみができるのである。頻繁に触ってしまうと、この膨らみが瘡蓋になる。触るとちょっと痛い。「触ったらあかん」って警告してくれるくせに、たまに痒みを伴って、触らせようとするから意地が悪い。今回もそういう風にして瘡蓋ができてしまった。

そして今まさにその瘡蓋相手に奮闘中。瘡蓋相手に何を、と思われるかもしれません。確かに自然にとれるのを待てばいい話。でも瘡蓋って、あったら始末したくなりませんか?とってしまいたくなるんです。もっとデキモノっぽく「触ったらホンマにやばいことになる」っていう感じだったら、自分でとるなんて発想は生まれないのだが。ちょっと触ったらポロッととれそうな見た目だからいけない。でも、とろうと試みると出血→瘡蓋成長→悪化という苦い経験が何度もあるので、そう簡単には手が出せない厄介な相手。

しかし。この駆け引きがなかなかよい。タイミングを見計らって、出血することなくポロッと瘡蓋がとれた時の感覚は、なんとも言えずよい。そうだな、映画の『アメリ』観たことありますか?主人公アメリは「クリームブリュレの表面のパリパリを壊すこと」と「いっぱい豆の入った袋にズボズボ手を突っ込むこと」が大好きなのですが、その感覚と非常によく似たものだと思います。場所が場所なので、極力抑制していますが。

これを読んでから、「理解できん」と思わず、自分の珍癖を発見してみてください。絶対あるはずです。と、信じたい今。

そしてついでに耳より情報。本日12月3日から、amazonより期間限定で『アメリ』のDVDが格安¥2250で購入できます。すばらしい。瘡蓋の話に共感できた人はもちろんできなかった人も、『アメリ』には共感できるはず。秀作!

【11月5日】

『R.U.M』

喫煙者のみなさん、もうご存知ですよね新発売「ラムメンソール」。センスのよいグリーンのパッケージが目印です。こんな話をしていますが、わたしに喫煙癖はありません。でもタバコってけっこう好きで、ごくたまーに、友達から1本すすめられて吸ったり。でも、自分では買うことはタブーにしていました。しかし先月末、タバコ買い解禁。それはもうあっさりと。そのタバコこそ「ラムメンソール」というわけです。

発売前の先月末に「ラム酒の香るメンソール、近日発売!」という広告を見た瞬間、「もう、もう、絶対買う!」と即決でありました。というのも、わたしはラム酒の香りが好きなのです。ラム酒をたっぷり使ったお菓子なんか、ちょっとたまらん。タバコにラムを香らせるなんて、ちょっと粋やんかhi-lite!そこでラム酒の香りを活かしたモノが、もっとあったらいいのになと思った。「ラムメンソール」発売・購入がきっかけで、ここ1週間、わたしの頭の中はラム酒妄想に浸ってました。

例えば、心地よい陶酔感をもたらす(酒ですから)この香りはお香とか、アロマキャンドルに大いに利用すべき。落ち着くに違いない。安眠間違いなし。

そしてぜひともチャレンジしていただきたいのは、フレグランス業界。ラム酒の香りがする香水なんてあったらいいなーと思う。「ラムの香る」なんてフレーズがあれば即座に飛びつくのですが。欲しい。「酒くさい」とは言わせません。というか、酒くさくならないよう品よく仕上げて下さい。

そんな妄想の挙句思いついたのは「ラムとうふ」。ラム酒の香るとうふです。アルコールの入ったオトナ風味。酒のアテにぴったり。けっこうイケると思う!沖縄の珍味「とうふよう」なんかも泡盛風味なわけだし。しかし「ラムとうふ」に関しては珍味とは呼ばせない。大豆の甘みを活かした、主食にもなるとうふを目指します。…京都のとうふ屋さん!「ラムとうふ」、いかがでしょう。作っていただけませんか。

最後の案はやっぱり、今月発売の書籍のとうふ屋取材が原因です。京都には、それぞれ違った考えを持つ様々なとうふ職人さんがいらっしゃいます。「ラムとうふ」は架空ですが、『京都みやげを買う前に』では、京都で注目すべきおもしろいとうふ・とうふ屋を掲載しております。 ちゃっかり宣伝も兼ねて、とうふ担当・片瀬のラム酒小噺でした。


【9月15日】

バッサリ欲

今月もウズウズしてきた。毎度のことである。最後に髪を切りに行ったのは3ヶ月前。切りたくて仕方がない。美容院が好きなわけではない。髪を切るのは趣味、という表現がしっくりくるので気に入っている。短めの髪が好きなので、切るために日々伸ばしているような、そんな感じ。切りたい。

で、これも毎度のことだがベリーショートにしたい欲がうずく。でも、街には長い髪の素敵な人がたくさんいるので(ベリーショート人口は少ない)やっぱり切らん、と毎回断念する。というかベリーショートはアコガレなので、早々としたくない。先延ばしにしたい。そう決めている自分がいたのだが。

先日、大阪まで『CODE46』という映画を観に行った。近未来が舞台のラブストーリー。ずっと観たくてとても期待していた。期待以上に好きになってしまった。それで気付いた。私の好きな映画は主人公のお気に入り具合に比例する。つまり『CODE46』も主人公マリア(サマンサ・モートン)がめちゃくちゃ良かったのだ。それでマリアはベリーショートだったというわけ。ガツーンときました。すごくすごく魅力的でした。

観終わってもなお興奮冷めやらぬ『CODE46』。ベリーショートにするなら今、とハッパをかける『CODE46』。ここですぱっと切ってしまえるとカッコイイけどまだ切らず。

なぜ、髪を切りたくなるのか?というところから考えてみた。そしてそれは、私の“バッサリ欲”からきているのではないか?と思いついた。全部バッサリ消したくなる衝動のこと。「全部なくなったらさっぱりするだろうなぁ」ていう。この危険な衝動を、髪を切ることで自制しているのではないか、と。そう、だから。ベリーショートにしてしまったら、今度はなかなか髪が切れなくなってしまう。それではどうやって心の安定を図ればいいんだろう?今度こそ、全部バッサリ失ってしまいそうだ。

怖くなってきた。やはりベリーショートにはできん。実際はそんなに深刻じゃないことを願う。ただ、私にとって髪を切ることは、単に髪を切る、というだけではないと思った。

それから、詳細は「京都一早い映画レビュー」まかせにするつもりだったけれど掲載予定がないらしい『CODE46』。興奮のあまり、ミニ宣伝。もう上映終了したけれど、いつか、どこかで。

一瞬の相思相愛
CODE46
2003年/イギリス
監督 マイケル・ウィンターボトム
出演 サマンサ・モートン ティム・ロビンス ほか
配給 ギャガ・コミュニケーションズ

STORY
舞台となるのは徹底した管理社会である近未来。CODE(法規)46とはこの物語の世界で定められている絶対的な法律のこと。ある事件の調査のために上海に派遣された男と、容疑者として浮上した女が必然のごとく出逢う。不思議なほど惹かれあい、たちまち恋におちる。それがCODE46に抵触するものとも知らずに…

映画公式サイト http://www.code46.net/

【9月15日】

耳キャンペーン

耳自慢。耳を褒められたことがある。3人の人から、全く別々に。もちろん聴力がいいとかそういう意味ではない。かたちがなかなか良いらしい。3人いわく。身体の他の部位ならともかく、耳で3人。これはかなりあっぱれな数字なのではないかと思われる。だから思った。美脚とか美肌とか美乳とかあるんなら、美耳ってのもあるんじゃないかと。でも「耳いいよね」みたいな褒め言葉はなかなか聞く機会がないし言ったこともない。目に入りやすい場所にあるのに何でこんなにも忘れられやすい器官なんだろう。とちょっと耳について考えた。

それにしても不思議なかたちだ。耳はもっとも身体の中で肉感的ではない器官だ、と勝手に断言。血が通ってない雰囲気が漂ってる。耳を褒められた、と言っても全く自慢ぽくならないのはそのせいか。自慢された方も全く羨ましくないはずだ。要するに耳のかたちなんてどうでもいいんだろう。目には大きさを、鼻には高さを求めたりするのに何でこんなにも耳には無関心なのか。とても聴覚という重要な機能を担っている器官とは思えない。 しかしきっと耳は見られることなど望んでいないクールな器官なのだろう。あくまでも裏方、みたいな精神で己の存在を消している。と今思いついた。

で、思い出した。耳モデルをしている女の子が登場する村上春樹の小説がある。なんでも彼女が髪をかきあげると耳がすごい存在感を放つらしい。でも仕事とプライベートで耳を使い分けている、云々。これを読んで、耳に注目した村上春樹におぉ、と嬉しかった記憶がある。それから切り落とされた耳を、男性が拾うことで物語が始まる映画がある。その男性に対する小粋なセリフがありました。「耳を拾ったんですって?小耳に挟んだの」。D・リンチの『ブルーベルベッド』でした。

これを読んでから、耳に少し注意深くなったはず。注目注目。なかなかおもしろい発見があるやもしれません。


【8月20日】

お絵かきダマシイ

スーパーマーケットの食品売り場がなんか好き、と気付いた時には愕然とした。おばちゃん化現象?食いしん坊魂?と。最近の話。キャベツとかグレープフルーツとかトマトがゴロゴロ山盛りに積みあがっているのを見るとなんかワクワクしてくるという。このワクワク感て一体なんだ。考えてたら、ふと美大受験時代のデッサンに思い当たった。

美大受験生は一般的に画塾に通う。そこで美術の基礎である(らしい)デッサンを学ぶ。鉛筆だけで見たままを描くという、アレです。デッサンにおいては数々の名セリフ、名フレーズがある。恐らく美大受験生の誰もが一度は先生から言われたことがあるはず、「この世に“線”てものは存在しないんだよ」。
他にも「質感」「量感」「ひずみ」「三次元の歪み」などなど。合評の時にポロポロと。
そんな聞き慣れん単語使うなぁ、と画塾の帰りみち、友達と毒づいてた。受験という辛さを紛らわすのに、ずいぶん話のネタにさしてもらいました。

なんかいいな、好きだな、という気持ちがいい絵を生むらしい。3時間という長丁場。あまり惹かれないモノが課題だった場合、集中力が切れまくって大変だった。工業製品は好きじゃなかった。電球とかペットボトルとか。タテとヨコの比率がちょっと狂ってるとアウトだし。しかしその気持ちは見事にデッサンに表れるらしく。見抜く先生にビックリである。好きだったモノは、タオルとかビニール袋(工業製品?)のやわらか系。シワが好き。そして何といっても玉ネギとかブロッコリーとかの食材類。これが楽しい。なんとも言えない重み(量感)とかツヤ(質感)とか。丸みとか。でも思い通り描けずにデッサンなんてなんだよぉーとイライラしてた。


そんで最初の話に戻る。野菜の山積みにワクワク→そのゴロゴロ感を描きたい自分に気付いた。他にもキャベツのひらひら描きたい、グレープフルーツの丸っこさ描きたい、て思ってる自分がそこにいた。デッサン、実はけっこう好きだったのかもと気付いた瞬間でありました。あぁ、今なら毒づくことなくいい絵が描けそうです、先生。 そして現在、何年か押入れに眠ってた鉛筆たちが、机の上に蘇る。まだ、机の上で眠ってるけど。

【7月24日】

プリンスキ

暑い日が続きますね。さて、先日、武道館で行われた山本寛斎スーパーショー『アボルダージュ』行ってまいりました手伝ってまいりました。各界の第一線で活躍する方々と共に過ごした8日間。自分の知らない自分をたくさん発見した。これはなかなかの収穫なのではないかと。そして普段と違う慣れない生活スタイルがまた、思わぬところで自分発見のきっかけを作ってくれた。

かなりのプリン好きということに気付いた。前から好きだったけれども。「かなり」レベルってことに。今まで知らなかった。

8日間の基本的な生活スタイルとは→朝ホテルを出る。武道館に到着、作業。深夜にホテル到着、就寝。行動範囲はホテル⇔武道館の往復のみ。武道館入りすれば、深夜まで出られない。というわけで、唯一の気晴らしが朝と深夜のコンビニだったというわけです。24時間営業ってなんてコンビニエンス、ampm。世話になった、ありがとう。もちろん目的は、朝食あるいは夜食の食糧調達。武道館では支給されるお弁当とチョコくらいしか食べられないから、朝食・夜食選択にイノチガケでした。食べ物って重要。「やっぱりアレ買っとけばよかった」なんて後悔が、その日の(あるいは翌日の)モチベーションを一気に下げてしまう。ので、コンビニでは、あらゆる神経を集中させて、自分が今何を食べたいのか?と自問自答。なんか凄く、ハングリーなコラムですね。しかし考えてもわからない。だから自分のカンに任せて、「食べたいかも」と思ったやつを手にとってそのままレジへ。したらば毎回、それはプリンだった。引き寄せられるのはプリンしかなかった。ちょっとこれは驚きだった。おにぎりではなくカップラーメンではなく、毎回プリンを欲していた。そして毎回飽きずに大満足。モチベーションも安定。プリンだけでは足りない、と思ったらお供にはヨーグルトとかティラミスとか、またもやちょっとプリン系をチョイス。時には2プリン。あり得ん組み合わせ。と思うし凄くふしぎがられたけど、そう言えば前からコンビニ行ったら結構こういう買い方してる、と改めて気付いた。また、どこか食べに行って、デザートで迷ったらプリンに落としてたな。ということにも思い当たり。プリン好き発覚。なんかちょっと嬉しい発見。

しかもこれから「好きな食べ物は?」と聞かれたら、「カレーとプリン」て言える。大きな進歩である。「カレー」だけやと何かみんな不服そうなんですよね。しかし「カレーとプリン」てかなりお子様やな。それでもいいけど、コーヒーはブラックだしキムチとか馬刺しも好きです。という主張もしておこう。

長くなりましたが、今回のコラムをひとことで言うと、好きなもの見つかるとなんか楽しくなるよねっていう。

わたしのプリンライフは現在続行中。コンビニ楽し。

【7月1日】

ごちゃごちゃ/東京行き/ほくほく

東京好きです。1シーズンに1回は行きたいくらい好き。もちろん京都、大阪、神戸も大好きですが、それらの「好き」とは全然違うものだと思います。関西人であるわたしにとって、東京は「自分と全く関係ないもの」という感じがすごく心地いいのですね。うまく説明できないけど。住んでいないということがミソです。田舎にやすらぎを求めるのと同じように、わたしにはあの都会のごちゃごちゃ感がたまにすごく欲しくなるというわけです。

ごちゃごちゃした中でくつろぐというのはなかなかわたしの得意とするところ。きっとわたしに落ち着きがないからだ。静かなカフェで本読んだりゆっくりコーヒー飲んだりする人に憧れますが、そして実際トライするのですが、うまくいかない。

なんか落ち着かん。適度なごちゃごちゃ・ザワザワがあってはじめてわたしのくつろぎが成立する。そしてメニュー待っているとき、微動だにせずくつろいでいる友達がいつも羨ましい。わたしはと言うと、目線をくるくる変えたり何度も座りなおしたり、足組んでみたり。手の行き場も忙しい。煙草という強力武器がないわたしは、お冷やのグラスが誰よりも先にカラになる。

話がそれた。とにかく今夏も、と東京行きを狙っていたのだけれど、取材やら何やらで行ける状況ではないと思っていた。…が、急遽東京行きが決定した。7月5日から8日間、みっちりと東京漬けであります!観光ではありません。かといって書籍の営業でもありません。

来る7月10日、11日に山本寛斎が主催する「スーパーショー」、『アボルダージュ』の手伝いをさせていただけることになったのです。東京行きを快く了解してくださった社長に深く感謝しています。

そのショーの準備は24時間体制で動いているらしく、東京らしさを感じられる時間は微塵もないかもしれませんが。東京行き、これだけでかなりほくほくしております。夜行バスとか、早朝に寄ってしまうであろうファーストキッチン新宿店とか、その中で聞こえてくる東京弁での会話(新鮮)とか、それだけでも楽しみだ。気合十分、体調万全でいってきます。

『アボルダージュ』
詳細はこちら http://www.abordage.jp/

【6月10日】

蚊との葛藤

今年も夏が来た。ぱちんと蚊を殺めてからこう思った(今年4匹め)。毎年なんでこの世に蚊が存在するのか、と考えてしまう。いらん。蚊なんていなくても地球はまわる。

小さい頃からとにかく蚊のかっこうのターゲットになってしまうわたし。「血がおいしいからやって」なんて励ましのもと前向きに考えてもみたけれど、余計なDNAもらってしまった、という感情は拭えなかった。刺されまくっていた。 でも刺されてばかりでは面白くない。ということで、兄弟や従兄妹と、仕留め損ねて息も絶え絶えになっている蚊に対するさまざまな「罰」を編み出した。いやー幼少期というのは楽しむことに貪欲だ。 「水責め」や「火あぶり」、「生き埋め」…自分で書いてて何やってたんだろうと思いますが。極めつけは「死んだ蚊をよく見えるところに放置しておいたら他の蚊ビビってこなくなるんちゃう?」と幼き名案・「見せしめ」なんてのもありました。 しかしどうやら蚊というのは視力や仲間意識なんて皆無らしく、「見せしめ」実行すれども蚊は減らず。「仲間死んでんのになんて情がない生物なんだ」とこれは蚊嫌いがエスカレートするだけに終わった。

なんていうか蚊はしたたか。すべて嫌がらせでやってるとしか思えない。刺されたらかゆくなるし、痕まで残していく。おまけに何だあの気味悪い羽音は。本当にもともとあんな羽音なのか?人間が嫌がるの面白がってあんな羽音出してるんじゃないか?…なんて考え出したら、血を吸うのだって人間が「かゆい」って困ったりイライラしたりするのを面白がってるだけなんじゃないのか?とすべてを疑ってしまう。でも本当にもしそうなら、かなり面白い生物だと思う。生きがいが明確で非常にいい。人間の様々な反応を面白がることに(時にぱちんと恐い思いを味わいつつも)全身全霊を賭けるなんて素敵だ。

こんな考え方が生まれたからだろうか、近年は昔ほど蚊が憎くない。冒頭ではっきりいらん、と言っているけれど、昔に比べて余裕がある。人間に対する嫌がらせを命がけでやっているのなら、こっちも真剣に挑んでやる、くらいに。 でもやっぱりしたたか、寝込みを襲うのはせこい。暗いし小さいし、こちらは姿を未確認なのに「かゆさ」とか「羽音」で存在をアピールしてくるなんてこの卑怯者。寝たいのに明かりつけたりウォークマンで音楽聴いたりするしかない自分がまた情けない。でも実はちょっとソレ楽しみにしてたりして。今年も眠れぬまま夜が明ける日が来るのか?

今年も夏が来た。いざ勝負。

【4月23日】

やけ食い救世主/官能的食感

みなさん、耐えがたくムカついた時はどうしますか。いろんな答えがありそうで、これはちょっと興味しんしん。

わたしはというと、ついつい大食いになってしまう。俗に言う「やけ食い」というやつですな。「やけ食い」って「口さみしい」っていうのと似てる。お腹がへってるわけでもないのに無性に口は何かを欲している。これって食欲じゃないし、いったいどういう欲なのか?わたしなりの分析結果。ひとは「噛む」ことを欲しているのではないでしょうか。

他の人は知りませんが、ともかくわたしは無性に何かを噛みたくなるらしい。だからムカついた時食べるものに関しては、味より何より食感が命。食感がイマイチのものを食べるとイライラ感がさらに増す。悪循環。お腹も歯も満足できるような食べものはないのか?こんな自分に辟易してたあるとき、強力ストッパーを見つけた。

ムカついたとき(口さみしいとき)のベスト食感bP、それは「たくあん」。こいつを噛めば不思議とイライラは鎮まる。科学的に証明してほしいくらい、わたしのムカつき発信源を見つけ出して直撃してくれる。皮に近い部分より、中身に近い、比較的やわらかめな方がよりいい。あのシャクっとした独特の食感は官能的。そう、官能的。だから常にうちではたくあんを常備。食べ過ぎても太らないし、なかなかにステキな食べものだ。

というわけで、やけ食いどうしても止めらんない、という人はぜひたくあんを。ちょっと落ち着いてきた頃(つまり結構食べたあと)に食べるのがコツです。そしてまた、たくあんを凌ぐ食感探し中。ちなみに現時点での次点はかりんとうですが、かりんとうは官能さに欠けるからなー。おすすめがあったら教えてくだされ。

そんなこんなでグルメ部新配属メンバー・カタセ、初コラムでした。

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