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おのぞみドットコム教授の扉>京都精華大学 春山文枝先生(1)
一生活者の視点から始まる活動。社会を変えようと思ったら、まずは自分が変わらなくては。  春山文枝先生
春山先生は、大学に入学してすぐに熱帯林伐採の問題に目覚め、自ら仲間と「A SEED JAPAN」という団体を立ち上げて主に環境問題や南北問題に関する議論や活動を行ってきました。先生の研究テーマはNGO、NPOや市民活動について。今回は、客観的な学問よりも、つねに当事者に近い視点で問題を分析したいという先生の研究姿勢についてお話を伺いました。



Q、先生の研究されていることについて教えて下さい。

「市民セクター」や「共的セクター」と呼ばれる分野での、いわゆるNGO、NPOをはじめ市民団体や運動団体を含めて、その活動について研究しています。こうした活動に関心を持ち始めたのは、大学に入学してすぐの頃に熱帯林伐採の問題に関心を持ち始めたのがきかっけです。今から15年近く前に、「三菱キャンペーン」などと言われる森林破壊をした企業に対する世界的なボイコット運動がありました。自分のよく知っている日本の企業が他の国で森林を伐採し、その地域の人の生活を奪っているということに愕然とし、そして活動に没頭するになりました。 私はアメリカの大学へ留学していたのですが、その時に休学して帰ってきた日本で、自分と同じ問題関心を持っている人たちと出会い、「A SEED JAPAN」という団体を立ち上げたのです。そこで色々と議論をしたり、ちょうど地球サミットが行われた時期でもあったので提言書を作成したり、というようなことをしていました。

そうした活動をしていく中で、「自分にできることとは何だろうか」ということをすごく考えたんですよ。そして、国際会議で自分と似たような問題について関心を持っている海外の若い人たちと出会い、彼らと話している内に中には本当に命をかけて活動しているような人たちがいるということも知りました。 政府とか企業とか行政とかという立場から問題解決をしていくという方法よりも、やっぱり市民の立場、生活者の立場から徐々に問題を解決していきたい。私はそっちに関わっていきたいとすごく思ったんですね。 海外で頑張っている人たちといつも一緒に活動できるわけではないけれども、結果的には同じようなビジョンを持って活動をしていました。だから、そういう人たちとつながっていく上で、日本の中で先に言った森林伐採などの問題について考えたり、活動したりしていくのはすごく大きな意味があるのではないかと感じました。

けれど、こういったNGO、NPOといった活動に対して、日本ではまだまだ認識が低くて、「あらボランティアやっているのね、えらいわねぇ」と言われることもしばしばありました。特に私が学生だった10年前。その当時は、学生が何か活動している、運動しているということになると、どうしても「学生運動」というイメージがつきまとっていたので、「なにか過激なことをするんじゃないか」、「少しうさんくさい」というような偏見も多少ありました。 それで、市民の立場で活動していくことの意味や可能性について、自分の中でもう少し方向性をはっきりさせたいな、と思いました。だから、研究のために研究したいわけじゃなくて、自分の中のモヤモヤを解決させたいなと思って大学院に進学し、そうしている内にこの大学にやってくることになったんですよ(笑)


Q、活動をしていく中で、何か問題が生じてきたというようなことはありますか?

それはありますよね。「A SEED JAPAN」の中では、環境問題のほかに南北問題や経済のグローバリゼーションについて取り上げようとしていました。でも、すごい大きな問題だし、複雑な問題じゃないですか。だから仲間を広げるのも大変だったし、実際に活動をしても目に見える形で返ってくるということはなくて、そうしているうちにむしろどんどん状況が悪くなっていきました。とにかく、問題に立ち向かっている間は、プロジェクトの立て方や運営の仕方についてすごく議論をしましたね。今思えば、それが私の研究に随分とつながってきているのではないかと思います。


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【プロフィール】
春山 文枝
(はるやま ふみえ)

京都精華大学 人文学部 環境社会学科 専任教員

大学時代にアメリカへ留学し、環境保全について学ぶ。その後、龍谷大学大学院経済学研究科博士課程入学。
「青年の声を地球サミットに届けよう」のスローガンのもとに世界約50ヶ国、70団体が参加した「A SEED国際キャンペーン」日本窓口としてスタートした「A SEED JAPAN」
http://www.jca.apc.org/
~aseed/jindex.htm
)事務局長を務める。(財)大学コンソーシアム京都 インターシッププログラム NPOコースチーフコーディネーター。現在は「ピースウォーク京都」に参加。
論文に「都市型社会におけるコミュニティー豊かな生活を支える第3のセクターを考える?」(『龍谷大学経済学論集』)など。




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