おのぞみドットコム
おのぞみドットコム教授の扉>京都精華大学 小松正史先生(1)
「音の伝達者として」小松正史先生
京都精華大学の小松正史先生は、サウンドデザインの研究に取り組んでいます。サウンドデザインとは一言でいうと、「音という視点から環境を見つめること」。10月2日付の京都新聞に、小松先生の研究に関する記事が掲載されたことがきっかけで、インターネットのポータルサイト「Yahoo!」でもその記事が紹介され、話題になりました。(記事はこちらを参照)小松先生は自らを「音の伝達者」と表現しています。それは研究者として、そして教員として、どのような意味合いを持っているのでしょうか。



Q、小松先生は現在、どのようなことを研究されているのですか。

京都はむかし、音のデザインを行なっていた、という学説があるんです。例えば寺院の鐘の音は、場所ごとに音の高さが分けられていたらしく、それは都市計画の一環としての設計だった、という話なんですよ。

つまり、そのような音のデザインが昔の人にはできたわけです。けど今はない。でも、今の人も昔の人も、同じ耳や体を持っているわけじゃないですか。ならば今の人にはできないということはないだろう…。そう考え、現代におけるサウンドデザインを行ないたい、と思ったんです。

具体的には、まず音のデータに関して、どのようなものにも応用できるような汎用性のある「標準規格」を作っていけないか、ということを考えています。今まで存在していたのは「○○デシベル」といった、数値的なものばかりでした。でもそれだけでは「きこえた音は何なのか」っていうのはよくわからないですよね。おばあちゃんがささやく声があるかもしれないし、烏の鳴き声がしているかもしれない。音の質的データも同時に必要になってくるんです。今は、音の「クオンティティ(量)」はあるんだけれども「クオリティ(質)」がないから、その両方を連動させた上での音の「標準規格」を提示していく、そういう取り組みを行っています。

そして、IT技術やインターネットなどを介して、色んな人たちがサウンドデザインに参加できるような環境をつくりたいんです。そのための、いうなれば「音の伝達者」っていう立場でいたくて、活動しています。1000年後のために、今の音を残していこう、と。



1/2 >>

【プロフィール】
小松正史
(こまつ・まさふみ)

京都精華大学人文学部社会メディア学科・専任講師

1971年京都府宮津市生まれ。96年、明治大学大学院農学研究科博士前期課程修了。 98年、京都市立芸術大学大学院音楽研究科修士課程(作曲専攻)修了。2002年、大阪大学大学院工学研究科博士後期課程(環境工学専攻)修了。工学(博士)。専門は五感環境学。ピアニスト・作曲家。

著書に『小さな音風景へ-サウンドスケープ7つの旅-』(時事通信社刊、中川真編)。CD作品に「The Scene」など。他に研究に関連するCD制作やライブイベントなども行なっている。

※ 小松先生のサイト「猫松カワラ版」はこちら。 http://www.nekomatsu.net/


小松正史先生
 


お問い合わせ会社概要ポリシーサイトマップこのサイトについてスタッフ募集!
Copyright (c) Nozomi,inc All Rights Reserved.