「毎日自分で作ったソバ食べてるなぁ。最近ではソバ食べへん日は体の調子が出えへんねん。いつの間にこんなソバ好きになったんやろか」と、ご主人の粕谷さんは笑った。振り返れば、戸隠(とがくし)流ソバとの出会いは高校生の頃。信州へのスキー合宿で訪れたそば屋さんで食べたソバに衝撃を受けた。「これがほんまのソバなのか!」と。以来、その味はずっと心に残り続け、社会人になってからも趣味でソバを打ち続けていたそうだ。頭の中には、ずっと「あの味」が残っていた。「もともとどっかに勤めたりすんの向いてないと思ってたし、ソバ屋を始めたんも当然といえば当然やったんかもなぁ」
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| いざソバ屋を開店しようと思った時に、周囲の人間はやめたほうがいいとアドバイスしたそうだ。当時、手打ちのそば専門店はほとんどなく、その理由として「京都人にそばは受けない」と思われていたのである。しかし粕谷さんは、旨いソバを作り続ければ、いつかきっと人気になると信じて、10年間努力してきた。結果、今では学生や教授を始めとした常連がたくさんおり、中にはソバのとりこになって毎日のように来る留学生もいるそうだ。 |
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『毎日自分で作ったソバ食べてるなぁ。最近ではソバ食べへん日は体の調子が出えへんねん。いつの間にこんなソバ好きになったんやろか」と、ご主人の粕谷さんは笑った。振り返れば、戸隠(とがくし)流ソバとの出会いは高校生の頃。信州へのスキー合宿で訪れたそば屋さんで食べたソバに衝撃を受けた。「これがほんまのソバなのか!」と。以来、その味はずっと心に残り続け、社会人になってからも趣味でソバを打ち続けていたそうだ。頭の中には、ずっと「あの味」が残っていた。「もともとどっかに勤めたりすんの向いてないと思ってたし、ソバ屋を始めたんも当然といえば当然やったんかもなぁ』
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| 「手打ちの際、長方形の形に仕上げるのが江戸前流。それに対して戸隠流は、丸く丸く均等に広げてゆく方法を採ります。田舎は都会に比べて作業スペースを広く使えるため、このような打ち方が残ったんでしょうね。長方形に仕上げるのは機械でもできますが、丸くのばす方法は無理です。だから、今や観光地になった戸隠でも、ソバ屋は全て手打ちのソバを出しています。円に仕上げることで、均等な固さで密な麺ができ、これは食べたときのコシの強さにつながるんですね」 |
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| ← 「そば打ち処」という名前には、そば打ちに興味のある人がたくさん集まってきてほしいという願いもある。それゆえ、申し込みに応じてそば打ち教室を開いたり、独立してそば屋を開業したいという人を弟子として育成している。のれん分けしたお店はもう8軒ほどになった。 |
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