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おのぞみドットコム究極の絶景>第4回 雪の真如堂
宝鏡寺の紅葉 雪の真如堂

冬は、つとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜のいと白きも。また、さらでもいと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、温かく緩びもていれば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わるし(清少納言『枕草子』より)


『枕草子』の筆者である清少納言は、990年頃、一条天皇の中宮定子のもとに宮仕えを始めました。時に二十代後半、または三十歳前後であったと伝えられています。中宮定子の寵愛を受け、生来の機知と豊かな教養は評判となり、やがて『枕草子』を執筆したのです。

「春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて」清少納言の遺した『枕草子』は後世、多くの人々に読まれ、現代でも古典の教科書に必ずといってよいほど登場する作品です。

冬は寒いけれど朝早く起きて、雪がしんしんと降り積もっているのに気づくとやはり嬉しい。冬を冬だと感じられる、その瞬間だから。

後世に名文としられる書き出しのフレーズの中で、納言が伝えたかったのは、四季の移り変わりへの感動、ただそれだけだったのではないでしょうか。

世界中で環境問題が声高に叫ばれる時代です。それは実は、春に桜が咲き、初夏に蛍が小川を飛びまわり、秋の夕暮れの枯野の姿に胸がせつなくなる、といったような四季折々の自然の変化に気付きたい、愉しみたいということなのでしょう。

だからこそ雪が降り積もったことを、ことさらに嬉しく感じる。先日、京都で降り積もった雪も、清少納言の生きた1100年前と変わらない風情を持っています。これはまぎれもなく、今後も残していくべきものであり、残すための努力をしていくべきものだと強く感じます。

うれしいことにこの冬も、平安の昔から変わらない風景が京都を彩ります。「冬はつとめて」。雪が昼間の太陽で溶けてしまわぬうちに、早朝に積り積もった雪を愉しんでみてはいかがでしょうか。


●真如堂(しんにょどう)
京都市左京区浄土寺真如町82
075-771-0095
9:00AM〜4:00PM
境内散策自由
アクセス:JR京都駅から市バス5番で約30分、「真如堂前」下車
真如堂とは元々は本堂の名前で、お寺の正式名称は鈴聲山真正極楽寺と言います。
比叡山延暦寺を本山とする天台宗のお寺です。紅葉の時期には、観光客で境内が賑わいますが、普段は近所の人が散歩で訪れるようなひっそりとしたお寺です。





 
 

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